令和6年度 研究活動報告(放射線)

令和6年8月5日、星陵オーディトリアムとzoomのハイブリッド形式にて東北大学医学部保健学科同窓会総会が開催されました。

第1部の研究活動報告では、東北大学大学院医学系研究科に在籍する大学院生3名による発表が行われました。

こちらのページでは、放射線検査学分野 博士2年の藤沢昌輝さんの研究活動報告をご紹介します。

放射線検査学分野博士後期課程2年の藤沢昌輝です。「医療従事者の水晶体被ばく要因の具体化と博士学生支援の紹介」というテーマで研究活動報告をさせていただきました。

私の研究テーマは放射線被ばくの管理と測定です。特に医療従事者の眼の被ばくの実態について研究を行っています。眼の水晶体は放射線被ばくによって混濁および白内障を発症することがわかっており、医療従事者の放射線白内障の発症を防ぐために業務における眼の被ばくの具体的な要因を明らかにする必要があります。そこで私はリアルタイム線量測定システムを用いて、医療従事者の被ばく状況を経時的に測定することで、被ばくが増加する要因や最適な防護方法について検討を行っています。今回は心臓カテーテル治療を行う医師のリアルタイム被ばく測定について報告いたしました。心臓カテーテル治療はX線透視・撮影を行いながらカテーテル手技などを行うため、眼の被ばくが多い業務です。リアルタイム測定によって放射線防護具の使用状況や、透視条件の設定、医師の立ち位置など被ばくに関与する行動をより詳細に調査していこうと思います。

また私は「挑戦的研究支援プロジェクト」という博士後期課程の学生のための支援制度に採択され、生活費や研究費をいただいています。今回この支援制度について簡単に紹介させていただきました。もし博士課程への進学を少しでも検討している方がいれば、参考にしていただければ幸いです。

画像:https://pgd.tohoku.ac.jp/rpc/next_generation.htmlより引用

放射線検査学分野 HP