令和6年度 研究活動報告(看護)

令和6年8月5日、星陵オーディトリアムとzoomのハイブリッド形式にて東北大学医学部保健学科同窓会総会が開催されました。

第1部の研究活動報告では、東北大学大学院医学系研究科に在籍する大学院生3名による発表が行われました。

こちらのページでは、緩和ケア看護学分野 博士3年の平山英幸さんの研究活動報告をご紹介します。

緩和ケア看護学分野に所属しております、博士後期課程3年の平山英幸です。保健学科同窓会総会にて研究活動報告をさせていただきました。私の発表テーマは「腕時計型ウェアラブルデバイスを用いたがん性疼痛を有する患者の自動疼痛検知アルゴリズムの開発」です。

がん患者さんの多くは、痛みを抱えています。しかし、様々な理由で痛みを我慢して医療者に上手く伝えることができない方や、そもそも自分で痛みを言語的に表出することが難しい患者さんもいます。こうした痛みの把握が難しい患者への応用を期待して、生体信号を用いて痛みを検知する研究が行われています。本研究では、より簡便に使用することができ、様々な情報を得ることが可能な腕時計型ウェアラブルデバイスに着目しました。実際のがん患者さんを対象に痛みが発生している時間と痛みの強さを記録してもらうことで、痛みがいつ起きていたのかを判別する機械学習アルゴリズムの開発を行っています。中間解析の結果では、個人毎のデータを機械学習させたモデルでは性能にばらつきがあるが一部の患者さんでは良好な性能のモデルを構築することができました。全員のデータをまとめたモデルでは良い性能とは言えず、データ量やデータ処理の方法を改善することで性能が向上するかを現在取り組んでいます。

今回の研究結果はアメリカのフロリダ州で行われたthe 46th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine and Biology Societyにて発表を行いました。その様子についても簡単に報告を行いました。

緩和ケア看護学分野 HP