令和7年度 研究活動報告(看護)

令和7年4月7日、保健学科A棟大講義室とzoomのハイブリッド形式にて東北大学医学部保健学科同窓会総会が開催されました。

令和7年度の研究活動報告では、東北大学大学院医学系研究科に在籍する大学院生によるポスター発表が行われました。

こちらのページでは、看護学専攻の大学院生ら4名の研究活動報告をご紹介します。

 

 

看護技術開発学分野 博士前期課程2年 曽根育恵「乳酸菌Enterococcus faecalis KH2が熱傷治癒過程に与える影響」

Enterococcus faecalis KH2という乳酸菌の加熱死菌を用いた熱傷治療効果検証について、ポスターで発表させていただきました。

乳酸菌は私たちの生活に身近なもので、整腸作用や免疫機能の調節に大きく関わっています。当研究室では、創傷治癒等、生体反応への乳酸菌(死菌)の効果について研究を続けており、実験を通して新たな知見を得られることはとても面白いです。後輩の皆さんにも、研究の面白さを感じていただければ幸いです。

(看護技術開発学分野HP)

 

 

ウィメンズヘルス・周産期看護学分野 博士前期課程2024年修了 後村花乃「Relationship between Preconception Health and Perinatal Outcomes in Pregnant Women with Glucose Metabolism Disorders: A Retrospective Cohort Study;糖代謝異常妊婦の妊娠前の健康管理と周産期アウトカムの関連:後ろ向きコホート研究」

2024年に香港で開催された東アジア看護学研究者フォーラムでポスター発表をさせていただきました。

1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、そして妊娠中に発症した明らかな糖尿病の4つの糖代謝異常の種類に分類し、合計757名のデータを分析しました。1型糖尿病の妊婦は妊娠中の体重増加の目安を超えるリスクが高いことや、妊娠中に発症した明らかな糖尿病の妊婦は妊娠高血圧症候群を発症するリスクが高いことがわかりました。

仕事と研究の両立は大変でしたが、先生方には手厚いご支援をいただき、無事に修了することができました。興味のあることに打ち込めた時間は、私にとってかけがえのない財産になると感じています。

(ウィメンズヘルス・助産学分野HP)

 

 

公衆衛生看護学分野 博士前期課程2年 吉田早希「Exploring cultural elements from the literature on culturally-based suicide prevention programs for Alaska Native youth;アラスカ先住民の若者を対象とした文化的背景に基づいた自殺予防プログラムの文化的要素の検討

アラスカ先住民の文化的背景に基づく自殺予防プログラムについて研究発表を行いました。

地域保健活動においては、住民のニーズや文化を尊重することが重要視されており、特に健康格差が顕著なアラスカ先住民コミュニティでは、住民参加型のプログラム開発が積極的に推進されています。今後は、これらのプログラムの展開方法に関するインタビュー調査を進め、保健活動・研究活動の発展に資する知見の提供を目指しています。国際学会での口頭発表は大変な経験でしたが、多くの学びを得るとともに、次の研究へとつながる重要な機会となりました。後輩の皆さんも、ぜひ目の前のチャンスを活かし、多様な挑戦を続けていってほしいと思います。

(公衆衛生看護学分野HP)

 

 

緩和ケア看護学分野 博士後期課程2年 伊藤里美「死亡票情報を用いた遺族調査の二次解析によるがん診療連携拠点病院と非拠点病院で死亡したがん患者の特性と緩和ケアの質の比較」

本研究では、全国規模の遺族調査データを用いて、がん診療連携拠点病院と非拠点病院における緩和ケアの質を比較しました。

拠点病院では症状の重い患者が多く、非拠点病院では高齢でADLが低下した患者が多い傾向がありましたが、遺族による緩和ケアの質の評価に大きな差は見られませんでした。今後は、患者の多様な背景に応じた緩和ケア提供体制の構築に貢献していきたいと考えています。後輩の皆さんには、多角的に考えることの面白さや臨床的な疑問を深めていく研究の楽しさを、少しでも感じてもらえたら嬉しいです。

(緩和ケア看護学分野HP)