お知らせ

4/1 新任教員のご挨拶

青柳哲史先生(感染病態学分野)が着任されましたので、ご挨拶をいただきます。

2023年4月より感染病態学分野の教授を拝命しました青柳と申します。医科学専攻では総合感染症学分野も兼任しております。2002年4月に本学医学部を卒業しました。大学5年生の時に、感染制御・検査診断学分野の賀来満夫教授の講義・実習に魅了され感染症の道に進みました。初期・後期研修医時代に敗血症など重症感染症の診療を経験し、その思いが強くなり2006年大学院に入学しました。2010年4月より東北大学病院検査部 医員・助教に着任し、診療面では病院 微生物検査室と協力し大学病院の感染症診療立ち上げに携わりました。その後、2015年2月よりミシガン大学へ留学し、2019年4月より総合感染症学分野 准教授を経て現在に至ります。

研究面では、感染症の重症病態の敗血症や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に対して宿主・微生物の両側面より病態解明と治療開発を行ってきました。大学院入学後は、前任の川上和義教授のご指導で、当時問題となっていたSARS-CoVや鳥インフルエンザによる重症ARDSの病態解明に向け、病態を再現した新規ARDS動物モデル作成に成功しました。今回のCOVID-19でも本モデルで有効性が確認できた治療法を重症COVID-19症例で実施し治療が奏功し、医師主導治験を実施しました。保健学および医科学の教室を併任し、“感染症における基礎―臨床研究の融合”を合言葉に、既存概念にとらわれない感染症研究を進めてまいりたいと思います。

COVID-19を経験し感染症を専門にする医療者の必要性が叫ばれましたが、北海道・東北地方は全国的にみても圧倒的に不足しています。感染症を取り巻く問題も多岐にわたります。時代により変化する微生物、感染宿主の多様化とワンヘルスアプローチ、感染症が個人の問題から施設さらに社会へ発展するなど、感染症を総合的にマネジメントできる人材育成が急務と考えております。今後も感染症に興味のある学生さんや医療者の人材育成に尽力したいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

感染病態学分野

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