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12/1 教授就任の挨拶

昨年の12月、ウィメンズヘルス・周産期看護学分野に吉田美香子先生が着任されましたので、ご挨拶をいただきました。

2023年12月よりウィメンズヘルス・周産期看護学分野の教授を拝命しました吉田と申します。2001年3月に広島学を卒業し、広島大学病院、日本赤十字社医療センターで助産師として臨床経験を積みました。2007年に東京大学大学院健康科学・看護学専攻に進学し、分娩による身体ダメージをテーマに骨盤底筋機能障害による尿失禁に関する研究に従事しました。博士取得後、2012年4月より東京大学で助教、特任講師として7年間勤務しました。この間、排尿障害に関する政策研究に従事し、排尿自立支援加算の保険収載にも携わりました。2019年4月より本学ウィメンズヘルス・周産期看護学 准教授を経て現在に至ります。

研究面では、学部生の時代から妊娠・出産より女性の健康に興味があったので、ライフイベントによる体の変化・ダメージを整え心身を元気にする(フィジカルコンディショニング)ための看護・ケアの開発に従事してきました。大学院時代は、超音波画像を用いて、分娩時の骨盤底筋機能のダメージを視覚的に評価する方法を開発し、機能回復のための骨盤底リハビリテーションを実装し、有効性を発信してきました。このリハビリテーションは男性からもニーズがあり、前立腺全摘除後の骨盤底筋機能評価、術後尿失禁に対する骨盤底リハビリテーションへと発展させ、医師・看護職・理学療法士への研修も行っています。男性の課題も研究で取り扱う助産師は数少ないのではないかと自負しています。私たちの分野は“ウィメンズヘルス(女性の健康)”となっていますが、性(セクシュアリティ)は男女に二分できるものではなく、生殖(子どもを持つ・持たない)もまた当事者が自由に選択できるものであることから、どの人の性と生殖の問題に関心を持つ姿勢で研究を進めたいと考えています。

性と生殖に関する人権を尊重できる医療者の人材育成に尽力したいと思いますので、ご力添えのほどよろしくお願い申し上げます。

ウィメンズヘルス・周産期看護学分野(HP・連絡先