トピックス

4/1 教授就任のご挨拶

 

臨床免疫学分野に藤井博司先生が着任されましたので、ご挨拶を頂戴いたしました。

 

2024年4月より臨床免疫学分野の教授を拝命しました藤井博司です。1996年に東北大学医学部卒業、会津若松市の竹田綜合病院で内科初期研修後、1998年に東北大学医学部血液免疫病学分野大学院に進学しました。その後、愛媛大学ゲノム病理学教室、米国アトランタのエモリー大学の留学を経て、2008年より東北大学病院血液免疫科、2020年より同院リウマチ膠原病内科診療科長を務めております。

医学生時代より、実験医学に興味を持ち、縁あって免疫学について勉強する機会に恵まれました。当時、サイトカインシグナル伝達や免疫寛容にかかわる知見が明らかにされるなか、漠然とこの免疫学を末永く勉強し続けたいという思いが出てきました。研修後に、全身性の自己免疫疾患である膠原病を専門とし、関節リウマチ、全身性得エリテマトーデス、血管炎症候群などの診療に併行して、これらの疾患に出現する自己抗体の研究に従事してきました。血管内皮細胞は血液に直接接する細胞であり、炎症反応の拠点となる細胞です。膠原病患者の血液中に血管内皮細胞表面に結合する自己抗体、抗血管内皮細胞抗体が出現することがあります。この抗血管内皮細胞抗体を同定する方法を開発し、いくつかの新規自己抗原を同定しました。現在も患者検体を用いた新規自己抗体の同定とその臨床的意義、病的意義の解明、その制御法の開発を追及しています。これらは、患者の早期診断、層別化による治療方針の決定、新規治療法の開発に直結し、臨床の現場を大きく変えることができる研究です。今回、自分が専門としてきたリウマチ膠原病内科学と検査医学を融合させ、臨床免疫学として大きく発展させる絶好の機会であり、研究と教育に尽力する所存です。よろしくお願いします。

 

 

臨床免疫学分野(HP・連絡先)