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4/1 教授就任のご挨拶

公衆衛生看護学分野に大宮朋子先生が着任されましたので、ご挨拶を頂戴いたしました。

 

2025年4月より、公衆衛生看護学分野の教授を拝命いたしました大宮朋子と申します。

 


もともとは英語科でイギリス演劇を専攻し、卒業後は日本電信電話(株)にて情報通信コンサルタントとして勤務しておりましたが、思うところあって20代後半で大阪大学医学部保健学科看護学専攻に入学しました。その後、東京大学大学院を修了し、保健所や事業場で保健師として勤務、日本赤十字看護大学、東邦大学、筑波大学を経て、このたび東北大学に着任いたしました。

やや異色の経歴ですが、企業勤務や子育てと両立しながらの保健師経験を通じて、社会学・保健学・看護学を横断する研究に取り組んでまいりました。

なかでもA.アントノフスキー博士の健康生成論(Salutogenesis)に基づき、「ストレスを成長の糧に」を理念に、Sense of Coherence(SOC)や逆境下成長、レジリエンス、生きる力といった概念を柱として、HIV感染者や先天性疾患をもつ方とその家族、保健師、勤労者、思春期の若者を対象に研究を続けております。

近年は、医学・看護学・工学の融合による社会的課題の解決を目指し、サイバニクス技術の地域展開にも関心を広げています。CYBERDYNE社の装着型サイボーグHALを活用したフレイル予防や災害・救急現場での応用、超小型バイタルセンサーの避難所運用など、東北という被災地だからこそ実現可能な研究を模索しています。

 

着任にあたり、多くの方から「東北大学は今もっとも勢いのある大学」「仙台は素晴らしい街」と激励の声をいただきました。まだ緊張の毎日ですが、先生方や大学院生の皆さんに支えられながら、少しずつ歩みを進めております。
看護のまなざしで人と技術をつなぎ、研究と教育を通じて社会的課題の解決に貢献すること――それが、私の東北大学での使命だと考えております。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

公衆衛生看護学分野(連絡先・HP)